40代ともなると体のいろいろなところが不調になってくる。
疲れやすくなるし、たまった疲れは1日寝ただけでは回復しないようになる。朝起きた瞬間から体がダルく感じることが増え、体のあちこちに痛みや不快感を覚えるようになる。
元気じゃなくなるから、テンションも下がる。なんとなくやる気が出ないなんて日が多くなってくる。
テンションが下がる程度の不調ならまだ良いが、40代は20代・30代と比較すると、命に関わる大病を患うケースも増えてくる。しかも、昨日まで元気だった人が突然死してしまうケースも40代になってから増加すると言われている。
20代・30代・40代の病気・死因ランキング
以下の表は厚生労働省の統計による、年代別の死因ランキング。
30代後半までの死因は自殺が1位だが、40代になってからは自殺が減り、病気による死因の割合が増えている。
年代 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
20代後半 | 自殺 | 事故 | ガン | 心疾患 | 脳血管疾患 |
30代前半 | 自殺 | ガン | 事故 | 心疾患 | 脳血管疾患 |
30代後半 | 自殺 | ガン | 心疾患 | 事故 | 脳血管疾患 |
40代前半 | ガン | 自殺 | 心疾患 | 脳血管疾患 | 事故 |
40代後半 | ガン | 自殺 | 心疾患 | 脳血管疾患 | 事故 |
それにしても驚くべきことは、死因の1位が20代・30代で自殺、40代ですら自殺が2位ということ。自らの命を自ら絶ってしまう人がこんなに多いとはなんとも悲しい現実だ。
学生が自殺する理由の多くは「いじめ」だと思うが、社会人になった20代、30代、40代の自殺の理由はなんだろうか?
学生と同じく職場での「いじめ」もあるだろうが、いじめよりも複雑化している「職場の人間関係」や長時間労働、仕事に対するプレッシャーやストレスも原因の多くを占めているだろう。
ま、だからこそ「働き方改革」と銘打って、政府が長時間労働等の改善を推進してるんだろうけど、死因ランキングの上位はしばらく変わらないんだろうな・・・。
40代からは突然死が増える
働いている社会人、特に40代に入ってから増加する「過労死」や「突然死」と言われるものの原因は、「心疾患」「脳血管疾患」と言われる。(精神を病んでしまう(うつ病)の結果としての自殺も「過労死」とされているが・・・)
そして、心疾患で言えば急性心筋梗塞・狭心症、脳血管疾患で言えば脳梗塞と呼ばれる病気が死因となる。
いずれにしても、血管が詰まった結果、血液の流れが悪くなったり、血液が完全に流れなくなることで、心不全・心臓停止を起こしたり、脳が機能しなくなることなるわけであり、総じて「血管の病気」と言える。
発症してから数十分〜1時間以内に適切な処置を行わなければ生還できなくなるほど緊急性が高い病気である。
しかも、発症前までは特に大きな症状(前兆)がないケースもあるため、「昨日まで元気だったのに突然なぜ?」となってしまうわけだ。
では、なぜ血液の流れが悪くなったり、血管が詰まってしまうのか?
その原因は「動脈硬化」。
よって、我々40代が突然死を避けるために最も気をつけなければならないのが、この動脈硬化ということになる。
動脈硬化の原因と予防法とは?
動脈硬化とは、血管が硬く厚くなって弾力性・柔軟性を失ってしまうこと。内腔にプラークがついたり血栓が生じたりして血管が詰まりやすくなる。
そして、動脈硬化の原因は、血管の老化・高血圧・高コレステロール血症・肥満・運動不足・ストレス・喫煙などの様々な危険因子と言われている。
老化だけはどうしようもないが、それ以外の危険因子は生活習慣を変えることでなんとか対処することができる。ま、老化についてもアンチエイジングによって遅らせることは可能かもしれないが・・・
つまり、動脈硬化の予防法といっても、他の病気と基本的に同じ。
- 栄養バランスの取れた食事を摂る。
- 適度な運動を行う。
- お酒は控える。飲みすぎない。
- 禁煙する。
本当に、なんの変哲もない当たり前で普通の健康法だ。
ただ、「これらの健康法を本気で実行に移さなければ、いつ突然死するかも分からないリスクを負っている」という危機感を、我々40代は肝に命じなければならないという点で今までとは違うのかもしれない。
もちろん、40代になってからではなく、若い時から健康的な生活を送るべきなんだろうけど、体に様々な変化が起こり、疲れやすく、疲労が回復しづらくなる40代は特に意識改革が必要なのだ。
ストレスと疲労を蓄積させないというのも大切。
先日、下記のブログ記事を書いた。
40代は仕事の環境が変わるため、仕事に対してモチベーションが保てなくなるという内容だ。つまり、40代は求められる働き方が変わり、責任も増えるため、ストレスがたまりやすくなるし、その分疲労も蓄積されていくということ。

ストレスや疲労は万病のもとであり、当然動脈硬化の危険因子でもある。
40代は体が急激に衰える時期である。一方で仕事や家庭でも様々な変化があり、ストレスや疲労をためやすくなる。そのため、20代・30代とはことなり、突然死につながる病気をしやすくなるのだろう。
そして、これは40代の死因・病気ランキングからも明らかとなっている。
突然死を防ぐための特別な健康法や予防法があるわけではない。今まで以上に自分の体や健康に気を配り、無理をしないことが大切なのである。
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