投資信託とは、投資家からお金を集めて大きな運用資金としてまとめ、それを投資のプロが投資家に代わって運用するシステム。
そして、投資信託という金融商品は短期投資ではなく長期投資することでその威力を発揮すると言われている。なので、私も最低でも5年、長ければ10年、20年単位で保有し続け資産運用するつもりだった。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、この先の世界経済の見通しが立たない。今は、金融緩和等の各国の金融政策により投資信託はそれなりの利益を出している。コロナ禍前はマイナスだった投資信託銘柄もいきなりプラスになった。
で、思った。
保有している投資信託を今売ってはいけないのだろうか?と。
ってことで、投資信託の売り時について考えてみる。
投資信託を長期運用するメリット
そもそも、投資信託は長期運用するものだと言われる理由は何なのだろうか?
その理由を理解して長期投資している人ってどのくらいいるんだろう?
投資の本に書いてあるからとか、証券会社や銀行員にそう言われたからなんて人が意外と多いのではないだろうか?ま、こんなこと言っている私も何となく長期投資してる派なんだけど・・・。
ってことで、投資信託は長期投資すべきと言われている理由を整理。
1.長期投資することで手数料(コスト)を安く抑えられるため
投資信託で目指せる利回りはどの程度だろうか?
利益が出ているもの、損失が出ているものと色々あるから一概には言えないが年利で5%前後。
一方、投資信託を購入する際には手数料がかかる。
手数料には、「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」の3つがある。
で、このうち一番負担が大きいのが販売手数料なのだが、0%〜3%程度かかる。仮に3%で投資信託を購入したとしよう。1年で売ってしまえば販売手数料は3%となり、運用益が年利5%だとしても、差し引き2%しか儲からなくなる。
しかし、3年後に売却したらどうだろう?コストを年利換算すると「3%÷3年=1%」となり運用益に対するコスト比率が低下する。
2.複利の効果を最大限活用するため
つまり、利益が利益を生むってやつ。
長期投資すれば、その間に発生した利子や分配金を再投資できるので、利子や分配金にも利息がつくということ。
投資した金額が雪だるま式に増えていくってこと。
もちろん、購入した投資信託の価値が右肩上がりに上がることが前提だけど。。。
3.リスク分散をするため
つまり、ドルコスト平均法を活用するために長期投資しましょうってこと。
長期間に渡り投資することで値動きのリスクを抑えることができる。
これは、過去の運用実績から考えてほぼ確実なこと。投資のリスクを低減させたいのであれば、長期投資は必要だね。
もちろん、過去の実績に基づいたことであり、これから未来もそう言えるのかわ誰にも分からないけど・・・。
ってことで、上記3つの理由(長期投資のメリット)から投資信託は長期投資すべきと言われている。が、この考え方には落とし穴がある。
儲かってるなら短期的でも売ってしまえ!
長期投資の落とし穴。
それは、最終的には投資した額よりも成長する事を前提としていることだ。
購入した投資信託がずっと右肩下がりだったら、いくら長期投資しようとも、いつまで待っても利益は出ない。
損切り出来ないうちに、資産は目減りするし、保有しているだけで発生する信託報酬を払わされて目も当てなれない状態になる。
ってことで、世界の景気がどうなるかなんて専門家でも予測できないんだから、販売手数料、信託報酬や信託財産留保額を払っても利益が出ているのであれば売った方が賢いという結論になる。
利益の目安は、投資信託の平均利回りである5%程度だろう。ま、預金金利を考えればこれだけの運用益を出せれば御の字ではないだろうか。
もちろん、「年利5%なんて目標が低過ぎる!」というようなマーケット相場であれば、年利10%、20%を目指して保有し続けるのもいいと思う。
いずれにせよ、目標利回りを自分の中で設定し、その水準を超えれば利益確定のために投資信託は売っていいのだ。自分の頭で考えず、何となく保有し続けているなんてバカな投資スタイルは取らないようにしよう。
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