子どもがいてもいなくても、共働きで生活する夫婦の割合は年々増加傾向です。
そこで問題となるのが、転勤族家族。夫も妻もキャリア志向が強く、仕事に人生の価値を感じている場合、どちらか一人が転勤になったらどうするのでしょうか?
どちらかが会社を辞めてついて行く?それとも転勤を断る?
いずれにせよ、転勤族の共働き夫婦にとっては、長い人生においてかなり高い確率で起こり得る重大なテーマですよね。今回は、そんな悩みを抱え、キャリア・仕事も重視して「別居婚」を選択した夫婦の物語をお届けします。
こんにちは!
今日は、私たちのちょっと変わった結婚生活についてお話ししますね。
私は花子、夫の太郎と結婚して3年目のDINKs夫婦です。私たちは、子どもを持たない選択をし、共働きでお互いのキャリアを大切にしながら生活しています。
しかし、そんな私たちの生活には一つ大きな試練がありました。それは「別居婚」という選択です。
別居婚の始まり
太郎と私は同じ会社の同期として出会いました。
最初は業務上の関係で、あまり深く話す機会はありませんでしたが、あるプロジェクトで一緒に仕事をすることになり、急速に親しくなりました。お互いの価値観や仕事に対する姿勢が似ていることから、自然と恋愛関係に発展し、1年後には結婚を決意しました。
結婚式の日、私たちは未来に対する大きな期待と夢を抱いていました。「これからは毎日一緒に過ごせるね」と笑顔で話し合ったあの日が、昨日のことのように思い出されます。しかし、現実は私たちの予想を超えてやってきました。
結婚してからわずか数ヶ月後、私たちはそれぞれ別の都市への転勤を命じられました。私は大阪、太郎は福岡。まさか新婚早々、こんなにも遠く離れることになるとは思ってもみませんでした。会社からの辞令が届いたとき、心の中で「なぜ今?」と何度も問いかけました。
転勤の話が持ち上がったとき、私たちは真剣に話し合いました。「一緒に辞めて新しい仕事を探そうか?」とも考えましたが、現実的には難しいことがすぐに分かりました。私たちのキャリアはお互いにとって大切で、どちらか一方が妥協することなく続けたいと思っていたのです。
そこで私たちは、様々んケースを検討し、そのメリットとデメリットを徹底的に比較。
その結果、別居婚を選ぶことにしました。決して簡単な決断ではありませんでしたが、お互いのキャリアを尊重しながら愛を育むためには、この選択がベストだと考えたのです。
DINKs夫婦の別居生活の課題・デメリット
別居生活が始まると、いくつかの大きな課題に直面しました。
コミュニケーションの難しさ
毎日の会話が減り、仕事の話ばかりになってしまうことが多かったです。
初めは何気ない会話が減り、お互いの気持ちを理解するのが難しく感じました。電話やメッセージでは伝わらない感情やニュアンスがあり、すれ違いが生じることもありました。
孤独感
一人で過ごす時間が増えると、孤独感が募りました。
特に週末や休日には、パートナーと一緒に過ごすことができない寂しさが一層強く感じられました。友達や家族と過ごす時間も楽しいですが、やはりパートナーとの時間は特別なものです。
生活リズムの違い
別々の都市で生活することで、お互いの生活リズムが異なり、再び一緒に生活することへの不安が募りました。食事の時間や休みの日の過ごし方が異なるため、再会したときにリズムを合わせるのが難しかったです。
別居婚の課題解決策
これらの課題に直面しながらも、私たちは工夫して乗り越えました。
定期的なコミュニケーション
毎晩ビデオ通話をすることをルールにしました。
顔を見て話すことで、お互いの存在を感じ、安心感が得られました。特に、何気ない日常の出来事を共有することで、距離を感じさせないように心がけました。
週末のデート
毎月最低一度はお互いの都市を訪れるようにしました。
旅行の計画を立てることで、楽しみが増え、会うたびに新鮮なデートを楽しむことができました。新しい場所を一緒に探検したり、美味しいレストランを見つけたりと、特別な時間を過ごしました。
共通の趣味を見つける
一緒にオンラインで映画を観たり、ゲームをしたりと、物理的な距離を超えて楽しめる趣味を見つけました。これにより、お互いの興味を共有し、繋がりを深めることができました。
特に、同じ映画を観て感想を言い合ったり、ゲームの攻略法を話し合ったりすることで、共通の話題が増えました。
将来の計画を話し合う
お互いのキャリアとライフスタイルを尊重しつつ、将来的に一緒に住むための計画を具体的に話し合いました。この共通の目標が、日々の励みになりました。
例えば、5年後には同じ都市で働けるように、転職の可能性や会社内での配置転換の希望を出すことも考えました。
別居婚の良いところ・メリット
別居婚には挑戦が多いですが、良いところもたくさんあります。
お互いに独立した生活を送りながらも、週末や休暇を特別な時間として楽しむことができます。また、別々に暮らすことで、自分自身の時間を大切にし、自己成長を図ることができます。
パートナーと過ごす時間が限られているからこそ、一緒にいる時間の価値が一層高まります。
1. お互いの独立性の尊重
別居婚の最大の利点の一つは、お互いの独立性を尊重できることです。
共に住んでいると、どうしても生活のリズムや趣味嗜好がぶつかることがありますが、別々に住むことでそのような摩擦を避けることができます。
例えば、私は朝型で、太郎は夜型です。もし同居していたら、朝早くから活動する私に対して太郎が不満を持つかもしれませんし、夜遅くまで起きている太郎に対して私がストレスを感じることもあるでしょう。しかし、別居婚ならそれぞれが自分のリズムで生活できるので、お互いにとって快適な環境を保つことができます。
2. 自分自身の時間を大切にできる
別居婚では、自分自身の時間を大切にすることができます。独りで過ごす時間が多いことで、自分の趣味や興味を追求することができるのです。私の場合、料理やガーデニングが趣味であり、週末には新しいレシピに挑戦したり、庭の手入れをすることでリフレッシュしています。一方、太郎はスポーツ観戦やゲームが好きで、週末には好きなチームの試合を観たり、新しいゲームに没頭したりしています。
このように、それぞれが自分の時間を楽しむことで、心身ともにリフレッシュし、再会したときには新しい話題が尽きません。お互いの趣味や興味を共有することで、関係がより深まることもあります。
3. 一緒にいる時間の価値が高まる
パートナーと過ごす時間が限られているからこそ、一緒にいる時間の価値が一層高まります。
別居婚では、週末や休暇に会うことが多く、その時間を特別なものとして過ごすことができます。お互いの都市を訪れるたびに、新しい場所を探索したり、美味しいレストランを見つけたりと、デートの楽しみが増えます。
例えば、私は大阪に住んでいるので、太郎が訪れるたびに大阪の観光スポットを一緒に巡ることが楽しみです。道頓堀でお好み焼きを食べたり、大阪城を散策したりと、観光気分を味わいながら特別な時間を過ごします。一方、私が福岡を訪れると、太郎が博多のラーメン屋さんや中洲の屋台を案内してくれます。このように、お互いの住む都市を楽しむことで、新たな発見や思い出を共有できるのです。
4. 距離がもたらす新鮮さとワクワク感
別居婚では、物理的な距離が新鮮さとワクワク感をもたらします。
毎日一緒にいると、お互いの存在が当たり前になりがちですが、別々に暮らしていることで、再会するたびに新鮮な気持ちを感じることができます。
再会する日が近づくと、お互いにプレゼントを用意したり、特別なデートプランを考えたりと、サプライズを計画する楽しみも増えます。例えば、太郎が私の誕生日にサプライズで訪れてくれた時は、本当に感動しました。久しぶりに会える喜びと、特別なイベントが重なることで、思い出に残る時間を過ごすことができます。
5. 互いのキャリアを支え合う
別居婚は、互いのキャリアを尊重し支え合うための選択でもあります。
どちらか一方がキャリアを犠牲にすることなく、お互いの夢や目標を追求できるのは、大きな利点です。特に、転勤族としてのキャリアを続けるためには、この選択が必要不可欠でした。
お互いに忙しい日々を送りながらも、成功や達成感を共有することで、励まし合い、支え合うことができます。仕事の成果を報告し合ったり、困難な時には励ましの言葉をかけ合うことで、精神的なサポートが得られるのです。太郎が昇進したときや、私がプロジェクトを成功させたときには、離れていても一緒に喜びを分かち合いました。
結論
別居婚は挑戦も多いですが、数々の良いところがあることを実感しています。
お互いの独立性を尊重し、自分自身の時間を大切にしながら、パートナーとの特別な時間を楽しむことができるのです。距離がもたらす新鮮さやワクワク感もあり、互いのキャリアを支え合うこともできる別居婚は、私たちにとって最適な選択でした。
物理的な距離は心の距離にはならず、お互いを思いやる気持ちがあれば、どんな困難も乗り越えられることを学びました。私たちの物語が、同じような境遇にある夫婦たちにとって少しでも励みになれば幸いです。
どんな距離も愛の前には縮まることを信じて、今日もまた、新しい一日を始めます。
コメント